Cerros セロス

遺構解説 遺構4(神殿)

 セロス第2代の王は、遺構6の建物を建てると同時に、遺構4の建設に着手した。正確には再建と言ってよい。というのも現在見られる建物の下に別の構造物が眠っているからである。こうした建物の重なり合いは決して珍しいことではない。マヤの場合、聖なる場所が繰り返し利用されることが目につく。長く使えば使うほどパワーが蓄えられるのである。この下に埋まった建物の東側には、すでに遺跡全体の解説で述べたような村人の家屋が存在していたのであろう。再建された遺構4の眼前には、こうした村の姿はなく、家屋は壊され、盛り上げられた広場が広がっていた。階段は広場に面した東側にある。このように第2代の王は、遺構5や6に代表される南北の軸ばかりか、東西の軸をも強化し、神聖なる空間を整備したのである。遺構4の底部は、60メートル四方に広がり、22メートルの高さを誇る。装飾はほとんどなく、王の墓のために作られたものらしいが、遺体や副葬品は発見されていない。


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